鍵盤ハーモニカの呼吸リハビリテーションへの活用の可能性

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書誌事項

タイトル別名
  • Potential Use of the Keyboard Harmonica for Respiratory Rehabilitation

抄録

<p>鍵盤ハーモニカ演奏前後の患者の気分に対する主観的指標の側面を,医学的に効果が実証されているスレッショルドとの比較により検討した.呼吸状態が安定している慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者17名を対象とし,鍵盤ハーモニカ群(8名)と,スレッショルド群(9名)に無作為に割付を行った.約15分間の呼吸練習を実施し,その前後に気分の測定としてProfile of Mood States 2nd Edition(POMS2)の測定を行った.群と呼吸練習後のTotal Mood Disturbance(TMD)得点の2要因の分散分析を行った結果,呼吸練習実施前後の主効果が有意であり,呼吸練習実施前に比べて実施後のTMD得点が低かった.さらに,重回帰分析の結果から家事頻度と活動頻度が説明変数として採択され,寄与率は31.1%であった.以上のことから鍵盤ハーモニカとスレッショルドによる呼吸練習には気分改善効果が認められ,日常的に活動的な人のほうがより気分が改善しやすいことが示唆された.そして,呼吸練習に鍵盤ハーモニカを用いることで継続性を見込める新たな呼吸練習の選択肢を示した.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 64 (2), 141-151, 2024

    一般社団法人 日本心身医学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299318867316096
  • DOI
    10.15064/jjpm.2022026
  • ISSN
    21895996
    03850307
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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