《研究ノート》心理的ウェルビーイングに対するユーモアコーピングの効果

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タイトル別名
  • ユーモアの機能と対処方略の関係

抄録

本研究では,ユーモアの機能と対処方略の関係性や,自己・対人関係に関する心理的ウェルビーイングに注目し,これまでのユーモアコーピング研究の結果が一貫していなかった原因として,尺度における対処方略のあいまいさを指摘した。そのため方略で分類されたユーモアコーピング尺度を用いて,心理的ウェルビーイングのどの側面に対して,どの方略のユーモアコーピングが寄与しているのかを明らかにすることを目的とした。分析の結果,自己高揚的ユーモアコーピングは一貫して高い効果を示し,攻撃的ユーモアコーピングには一貫して逆の効果が示された。また協調的ユーモアコーピング,自嘲的ユーモアコーピングも効果的であるが,心理的ウェルビーイングの一部の側面には逆の影響も示された。したがって,ユーモアの認知的機能が働くユーモアコーピングは概して効果的であるが,社会的機能では,利用される対処方略によって逆効果にもなることが推測された。

収録刊行物

  • 笑い学研究

    笑い学研究 30 (0), 63-80, 2023-08-26

    日本笑い学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299362606583168
  • DOI
    10.18991/warai.30.0_63
  • ISSN
    24239054
    21894132
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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