トップアスリートに生じた大腿骨頭骨軟骨病変の経験

DOI
  • 橋本 立子
    国立スポーツ科学センタースポーツクリニック整形外科
  • 中嶋 耕平
    国立スポーツ科学センタースポーツクリニック整形外科
  • 半谷 美夏
    国立スポーツ科学センタースポーツクリニック整形外科
  • 安羅 有紀
    国立スポーツ科学センタースポーツクリニック整形外科
  • 西田 雄亮
    国立スポーツ科学センタースポーツクリニック整形外科
  • 鳥居 俊
    早稲田大学スポーツ科学学術院
  • 奥脇 透
    国立スポーツ科学センタースポーツクリニック整形外科

書誌事項

タイトル別名
  • Osteochondral lesions of the femoral head in elite athletes

抄録

<p>大腿骨頭に生じる離断性骨軟骨炎の報告は稀であるが,アスリートではオーバーユースによって生じるとことがある.今回我々が経験した3 例のうち2 例は腸腰筋インピンジメントにより生じ,もう 1 例はハードルのジャンプで繰り返される骨頭と臼蓋のインパクトにより骨軟骨病変が生じたものと考えられた.3 例とも病変は非荷重部位に限局しており,軟骨剥離や関節内インピンジメントの所見は無かった.いずれも保存治療により,受傷前レベルでの競技復帰が可能であった. アスリートに生じる大腿骨頭骨軟骨病変は,オーバーユースによる股関節外の慢性障害と,一連の運動連鎖の破綻が原因となり生じることから,治療には股関節や骨盤の安定性獲得に加え,股関節痛と関連した他部位の障害が潜在することを想定し,患部外のトレーニングや体幹―骨盤―下肢モーターコントロール機能の改善,フォームの確認・修正といった総合的な対策が必要である. </p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299450894320512
  • DOI
    10.57474/jjcsm.31.1_223
  • ISSN
    27583767
    13464159
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

問題の指摘

ページトップへ