「遺伝子」のConceptual Profileモデル構築に向けた理論的検討

DOI
  • 志賀 優
    筑波大学大学院人間総合科学学術院(日本学術振興会特別研究員)
  • 山本 容子
    筑波大学人間系

書誌事項

タイトル別名
  • Theoretical Study for Constructing the Conceptual Profile Model of the Concept of “Gene”

抄録

<p>本稿では,Conceptual Profile Theory(CP理論)に基づき,「遺伝子」の概念に関する異種混交的な概念理解モデル(CPモデル)の仮説的な構築を目指して,生物学哲学や概念変容研究に関する文献調査を中心とした理論的検討を行なった.その結果,「遺伝子」に関する4つの意味のゾーンを特定した.第一に,形質と直接的に1−1対応する記号として「遺伝子」を捉える「形式論的道具主義」,第二に,形質の形成において本質的な役割を果たす染色体上の実体として「遺伝子」を捉える「実在論的本質主義」,第三に,単一の産物をコードしているDNA断片として「遺伝子」を捉える「還元論的情報主義」,そして第四に,多様な因子と相互作用し,産物との間に多−多の関係を結ぶ複数のDNA断片のセットとして「遺伝子」を捉える「全体論的相互作用主義」である.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299450896873472
  • DOI
    10.14935/jsser.38.4_37
  • ISSN
    18824684
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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