消費者の特性がポイントの知覚価値に与える影響

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タイトル別名
  • Relationship between the Perceived Value of Points and the Consumer Characteristics

抄録

<p>効果的なポイント還元による購買促進をねらい,様々な企業がポイントカードを発行している。また,Tポイントやpontaポイント等,複数の企業がポイントの利用で提携を行い,独自の経済圏を築いていく動きも広がっている。一方,ポイントの運用に対してネガティブな感覚をもつ人も見られる。例えば,ポイントカードを持っているかどうかを毎回確認されることに苛立ちを覚えるという文句や,ポイントを得ようとすることは,浪費につながるために,ポイントカードの利用は慎重にすべきと指摘が,一部の人の間で見られている。</p><p>以上を踏まえ本稿は,どのような人がポイントを好む傾向にあるのかということを検討したものである。検討のために本稿では,20代~50代を対象にサンプルを収集し,4つのポイント(Tポイント,pontaポイント,WAONポイント,nanacoポイント)に対する知覚価値と回答者の特性との関係を分析した。この結果,Tポイント,pontaポイント,WAONポイントについては,経済的な余裕度が低い人や,買い物をする際に精緻で包括的な情報処理を行う人ほど,熱望的価値および金銭的価値の双方が高くなることが分かった。一方で,nanacoポイントに同様の結果が確認できないことについては,nanacoポイントの特性(現金払い時にポイントが付与されず,クレジットカード利用者が優遇される等)が理由となっている可能性があり,この点については,引き続き検討が求められる。</p>

収録刊行物

  • 社会情報学

    社会情報学 12 (2), 1-16, 2023-12-31

    一般社団法人 社会情報学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299461943963136
  • DOI
    10.14836/ssi.12.2_1
  • ISSN
    24322148
    21872775
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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