子宮頸部腺癌術後18年目に診断された多発肺転移の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of multiple lung metastases diagnosed 18 years after surgery for cervical adenocarcinoma

抄録

<p>症例は76歳女性,58歳時に子宮頸部腺癌に対し,前医にて広汎子宮全摘術と両側付属器摘出術および骨盤内リンパ節郭清を受けた.術後6年半無再発で前医を終診となった.術後18年目に結核検診を受けた際に異常陰影を指摘され,精査目的で当院呼吸器内科を紹介受診した.CTで両側多発肺結節を認め,気管支鏡下肺生検を行うも診断は得られず生検目的に当科紹介となった.胸腔鏡下右肺部分切除術を行い,病理検査では当初,HE染色で肺腺癌の診断となった.一方で,免疫染色ではTTF-1陰性,ER陰性,PgR陰性,p16一部陽性であった.故に,前医病理組織標本と比較し,子宮頸部腺癌肺転移と診断した.現在,当院産婦人科で化学療法を施行している.子宮頸癌が術後10年以上経過した遠隔期に単臓器多発肺転移をきたした報告は極めて稀である.</p>

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参考文献 (18)*注記

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