再発をきたした悪性度不明な子宮平滑筋腫瘍の1例

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タイトル別名
  • A case of smooth muscle tumor of uncertain malignant potential with peritoneal dissemination recurrence
  • フクマク ハシュ オ キタシタ アクセイド フメイナ シキュウ ヘイカツキン シュヨウ ノ 1レイ

抄録

悪性度不明な子宮平滑筋腫瘍は再発・転移をきたすことが知られているが、特に腹膜播種再発した症例の報告は乏しく、その治療方針は定まっていない。今回我々は初回の子宮全摘術から約13年、腹膜再発切除から約8年経過した後に腹膜へ再再発をきたした悪性度不明な子宮平滑筋腫瘍の1例を経験したため報告する。症例は68歳、女性。55歳時に両側付属器切除と子宮全摘術を受け、低異型度子宮肉腫と診断された。60歳時に骨盤内の10mm大の再発病巣を切除した。脾臓近傍に55mm×55mm×40mm大の境界明瞭で内部均一な増大傾向を示す腫瘤性病変を認めたことから子宮肉腫の再発を含めた診断かつ治療目的に手術の方針とした。開腹手術にて術前画像診断で指摘されなかった播種病変を認めたが、全ての病変を肉眼的に局所切除し得た。病理診断にて悪性度不明な子宮平滑筋腫瘍と診断された。術後1年経過して再発兆候を認めていない。悪性度不明な子宮平滑筋腫瘍は術後長期間を経て腹膜播種再発することがある。再発病変に対しては局所切除が可能であり、手術が勧められる。

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