ケラタン硫酸糖鎖の生合成経路とその阻害に起因する疾病

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タイトル別名
  • Biosynthesis of Keratan Sulfate Carbohydrate Chain and Corneal Abnormality led by Its Impairment

抄録

<p>ケラタン硫酸グリコサミノグリカンはポリ-N-アセチルラクトサミンに硫酸が付加された酸性の直鎖状糖鎖である。脊椎動物の角膜や軟骨、脳の細胞外マトリックスに存在し、特に角膜における機能について詳細な研究が進められている。角膜のケラタン硫酸グリコサミノグリカン生合成は主に4つの酵素(β1,3-N-acetylglucosaminyltransferase-7、β1,4-galactosyltransferase-4、CHST1、CHST6)の協調的な一連の酵素反応により合成される。このうち、CHST6の遺伝子変異はヒトの遺伝病である斑状角膜ジストロフィーを引き起こす。この疾病は糖鎖の硫酸化不全により異常な糖鎖修飾をもつ糖タンパク質が合成され、これが角膜中に凝集・沈着し、角膜混濁を生じるものと推察される。</p>

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参考文献 (36)*注記

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