膵臓移植後長期管理での合併症について
説明
<p>本邦での膵移植はすでに500例を超えており、20年以上経過した膵移植レシピエントも存在する。今回は膵移植後の長期管理をしていく上での合併症について検討する。 血栓症:術後はバイアスピリンを継続投与している。長期でのグラフト血栓症は経験していない。 消化器合併症:術後3ヶ月以上経過した患者ではグラフト十二指腸の穿孔を2例に認めた。腸閉塞などは経験していない。術後の急性虫垂炎は保存的加療にて軽快した。 膵グラフト拒絶反応:膵移植では膵生検が容易ではなく、また出血のリスクがあり、病理所見を判断できる移植医も少ないために本邦では確立していない。拒絶反応についてはP-amy,Lipase, 血糖,HbA1c,CPRなどによって判断する必要がある。膵酵素上昇や耐糖能異常が一定期間持続すれば拒絶反応と判断し、積極的にステロイドパルス療法やATGを使用している。 悪性腫瘍:膵移植後は免疫抑制剤を内服しており、長期管理をしていく場合はリンパ腫も含めた悪性腫瘍のチェックが必要である。しかし、全患者のスクリーニングを大学病院で行うことは困難であるため、検診や近医でのフォローアップにて早期発見に努めている。今回は膵移植後の長期管理を行う上での合併症対策について当院での取り組みをご紹介する。</p>
収録刊行物
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- 移植
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移植 58 (Supplement), s158_2-s158_2, 2023
一般社団法人 日本移植学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390299673815033856
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- ISSN
- 21880034
- 05787947
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可