重度の口腔・咽喉頭粘膜びらんと骨髄異形成症候群の原因としてメトトレキサートが疑われた1例
書誌事項
- タイトル別名
-
- A case of myelodysplastic syndrome during treatment with methotrexate for rheumatoid arthritis
抄録
メトトレキサート(Methotrexate:MTX)は関節リウマチの治療薬として広く用いられている.副作用として,口内炎や骨髄抑制などを起こすことが知られているが,骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome;MDS)を発症したという報告はない.今回MTX内服中に重度の口腔および咽喉頭粘膜びらんと汎血球減少を生じ,MDSの診断に至った症例を経験したので報告する.本症例ではMTX中止により粘膜びらんと汎血球減少の改善を認めたことから,MTXの細胞障害性により治療関連MDSを発症した可能性が考えられた.MTX内服中の高齢者の口内炎は,骨髄抑制やMDSなど重篤な副作用の前駆症状である可能性があり,注意が必要である.
収録刊行物
-
- 口腔・咽頭科
-
口腔・咽頭科 37 (1), 43-47, 2024
日本口腔・咽頭科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390299673817881600
-
- ISSN
- 18844316
- 09175105
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可