Oxi-Inflamm-Agingから考える聴覚老化予防の検討

DOI
  • 三谷 彰俊
    関西医科大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 岩井 大
    関西医科大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Oxi-inflamm-aging and the prevention of age-related hearing loss

抄録

<p>超高齢社会である本邦において,加齢性機能障害のない健康長寿の維持は大きな関心事である.加齢性機能障害の一つとして加齢性難聴があるが,難聴の進行予防法はいまだ確立されていない.こうしたなかで最近,老化システムに免疫老化が関与することが明らかになってきた.免疫系は加齢に伴い機能不全に陥るシステムの1つであり,免疫担当細胞の機能低下により本来,炎症反応によって処理されるべき酸化化合物,炎症性化合物が処理されずに蓄積する.これらの老廃物の蓄積により炎症は遷延して慢性化する.さらに加齢性慢性炎症は持続的な酸化ストレスを引き起こす.こうした免疫老化,慢性炎症,酸化ストレスの悪循環は最近“Oxi-Inflamm-Aging”と呼ばれるようになった.実際,若齢マウスの骨髄細胞や脾細胞の接種やnaïve T細胞の供給により加齢性難聴が予防できることが報告されている.これらの知見から,加齢性難聴発症の機序と予防の臨床応用を検討した.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299673818674944
  • DOI
    10.11289/otoljpn.33.137
  • ISSN
    18841457
    09172025
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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