音響耳管法が有する器質的通過性の評価能についての検討

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  • Evaluation of the structural patency of the Eustachian tube by sonotubometry
  • オンキョウ ジカンホウ ガ ユウスル キシツテキ ツウカセイ ノ ヒョウカノウ ニ ツイテ ノ ケントウ

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抄録

<p>音響耳管法(音響法)の外耳道音圧上昇値または耳管開大持続時間が耳管通過性の評価能を有しているか検討した.鼓膜穿孔を有する57耳を対象に,耳管機能検査装置により音響法,通過性テストを記録した.通過性テストにおいて耳管機能正常型,狭窄型,開放型耳を各々70%,28%,2%認めた.外耳道音圧上昇値と通過性の定量的指標である受動的開大圧(POP)間では相関係数r = –0.50(p < 0.0001),開大持続時間とPOP間ではr = –0.46(p = 0.0004)と負の相関を認めた.音響法の2変数いずれにおいても通過性の予測能を示すROC曲線下面積 は0.78であり,通過性が予測可能であった.外耳道音圧上昇値のカットオフ値を8 dBと設定すると,音響法狭窄型耳は通過性もオッズ比19.1と高リスクで狭窄型であった.音響法において非狭窄型耳の94%は通過性も非狭窄型であった.音響法は定性的な能動的開大能に加えPOPと相関した通過性の評価能も有していることが示された.</p>

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