大規模分子動力学計算および理論改良に基づく核生成の理解

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Understanding of nucleation process based on large-scale molecular dynamics simulations and theoretical improvements

抄録

<p>相変化の初期段階における核生成過程はさまざまな分野に関連する基本的な過程であるが,理論的に予測される核生成率は不定性が大きいことが知られている.分子動力学(MD)計算は,核生成過程の詳細を分子レベルで調べる有力な手法であり,核生成率だけでなく,臨界核,核形成のギブスの自由エネルギー,分子の付着確率などさまざまな情報が得られ,理論を多角的に検証できる.多数の粒子を用いたMD計算により,より低い核生成率の現象を追うことができ,実験データと同じ条件の再現もできるようになってきた.本稿では80億体の分子を用いた気相からの液相への凝縮核生成や,5億体の分子を用いた液相からの気泡核生成など,いくつかの核生成現象をMD計算により調べ,高精度な核生成モデルの構築を行った例を紹介し,実際の自然現象への応用例や新たな展開についても言及する.</p>

収録刊行物

  • 応用物理

    応用物理 93 (4), 225-230, 2024-04-01

    公益社団法人 応用物理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299673818684800
  • DOI
    10.11470/oubutsu.93.4_225
  • ISSN
    21882290
    03698009
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ