原発性肺癌様の画像所見と遠隔転移を認め,気管支内視鏡検査で確定診断を得た偽肺癌性中皮腫の1例

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タイトル別名
  • A Case of Pseudo-lung Carcinomatous Mesothelioma with Radiographic Images and Multiple Distant Metastases, as Seen in Typical Primary Lung Cancer, Diagnosed by Bronchoscopy

抄録

<p>背景.悪性胸膜中皮腫は,胸膜から発生する胸部悪性腫瘍である.同じ胸部悪性腫瘍である原発性肺癌は肺実質から発生するが,両者の鑑別には難渋することもある.症例.67歳男性.労作時呼吸困難を主訴に近医を受診し,当科紹介初診となった.PET-CTでは多発リンパ節転移,多発骨転移,両側副腎転移を認め,右上葉肺癌の疑いにて気管支内視鏡検査を実施した.肉眼的に腫瘍浸潤を認めた右B3aより経気管支肺生検を実施したが,画像診断に反して,病理組織から悪性中皮腫(上皮型)の確定診断を得た.悪性胸膜中皮腫(上皮型)cT4N2M1 stage IVの診断に対して,nivolumab+ipilimumabで化学療法を導入し,2コース終了後の効果判定CTではpartial response評価を得たが,3コース目を実施中に腹膜播種による病勢の増悪を認めた.結語.気管支内視鏡検査による経気管支肺生検で確定診断を得た偽肺癌性中皮腫の1例を報告する.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 46 (2), 112-118, 2024-03-25

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299673820430336
  • DOI
    10.18907/jjsre.46.2_112
  • ISSN
    21860149
    02872137
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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