「やさしい日本語」講座担当者が考える「やさしい日本語」とは何か ―「ベテラン」「中堅」「初任者」の比較―

DOI 機関リポジトリ オープンアクセス

抄録

本稿は日本語母語話者にとって「やさしい日本語」とは何か、使用者の「意識」「マインド」の面からその意義を考察するため、「やさしい日本語」の指導者である講座担当者を対象に調査を行い、その結果をまとめたものである。調査対象者は「やさしい日本語」の講座担当者(経験回数により、ベテラン、中堅、初任者の3群に分類)であった。自由記述式アンケートの結果、「初任者」については主に日本語の形式に関する語が、「ベテラン」については外国人との接触場面に関する語、「やさしい日本語」使用者の「意識」に関する語がキーワードとして見られた。つまり、講座担当の経験を重ねた者は、他者への「やさしい日本語」の指導を通して、より「多文化共生」へと態度の変化が見られたということである。本調査の結果から、今後「やさしい日本語」の日本語母語話者にとっての「意識」「マインド」面での意義を考える示唆を得た。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ