「イヤック・ニ・マリア」におけるジェンダー・メッセージ : フィリピンの女性ロックバンド「マチルダ」の歌の批判的言説分析

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タイトル別名
  • Gender Messages in “Iyak ni Maria” : A Critical Discourse Analysis of a Song by an All-Female Rock Band from the Philippines called Matilda
  • イヤック ニ マリア ニ オケル ジェンダー メッセージ フィリピン ノ ジョセイ ロック バンド マチルダ ノ ウタ ノ ヒハンテキ ゲンセツ ブンセキ

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抄録

研究ノート

ロック音楽、とりわけヘヴィメタル音楽が 学術研究のテーマとして取りあげられることは、ヒップホップや伝統音楽といったジャンルと比べて極めて少ない。本稿の目的は、ヘヴィメタル音楽が、アイデンティティ形成をめぐる言説をヘヴィメタル音楽が再構築していく過程の考察から、を分析し 、民族音楽学に新たな視点を与えることにある。本稿では、批判的言説分析を用いて、女性バンドマチルダというバンドの「Iyak ni Maria」という歌をに事例として分析するおける女性のジェンダー表現について考察する。本研究では批判的言説分析と質的研究法を用いて、る。歌の中のにどのようなジェンダー・メッセージやが存在し、それに対するがテキストの受け手(音楽の聞き手)の受容の仕方によってどのように受け取られるかを検討検証する。テキスト・プロデューサー(作詞家)やバンド・メンバーへのインタビューを通じて、テキストや音楽のがどのように制作過程 やされ、後にそれがどのように聴衆によるよって消費課程されるかを考察する。研究結果からは、歌におけるジェンダー表現がは、家父長制によって作られた支配的な言説を様々な方法で破壊しようとする試みであることが明らかとをなった。男性優位のロック音楽業界という舞台において、女性だけのバンドを結成するためには、社会制度の指示に従わないという女性たち自身自信の選択をとれることを示すことが最も重要である。同時にこのことは、オルタナティブな社会的・文化的主体の位置付けによって支配的言説を強く否定する試みと、主流派の中での成功とを両立させることへの障壁についても目を向けさせる。

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