〈公害経験の継承〉における動態的視点と修復的正義 : 川尻剛士氏の批判に応えて

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  • コウガイ ケイケン ノ ケイショウ ニオケル ドウタイテキ シテン ト シュウフクテキ セイギ カワジリ ツヨシ シ ノ ヒハン ニ コタエテ

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抄録

I はじめに : 執筆の経緯 : 筆者が公害経験の継承を研究テーマとするようになったのは, この5年余りのことである. 公害激甚地域であった大阪市西淀川区での地域再生運動に関わった縁から, 2013年の公害資料館ネットワーク設立時に設立発起人の1人になった. 一方で, 2012年に大学教員となって以来, 学生が公害を学ぶ意味と方法について悩みながら試行錯誤を繰り返してきた. 誰かとともに学ぼうとする際には, 「公害を学んでいるわたしは, 何のために学んでいるのか」と自身に問うだけでなく, その誰かに向けて公害を学ぶ意味をわたしの言葉で語り, 共に考えなければならない. そして, 実はそれは学術的な意味をも持ちうる課題でもあることに気づいた. これが公害経験の継承を研究する際の原点の一つである. ……

収録刊行物

  • 季刊経済研究

    季刊経済研究 42 (4), 105-113, 2024-03-29

    大阪公立大学経済研究会

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