地表面温度の時系列変化から推定する氷河表面のデブリ層厚分布

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of debris thickness distribution on glacier surface derived by time series of ground surface temperature

抄録

<p>近年、氷河変動の評価には流域の水資源や氷河湖決壊洪水などの災害の観点からリモートセンシングによる広域的な研究が多く行われているようになっている。下流域の人口が多く水資源・災害評価の観点から重要視されているヒマラヤからカラコルムにかけての地域の氷河では氷河表面をデブリ(土砂)に覆われたデブリ被覆氷河が多く存在しており、デブリ被覆域は氷河全体の10%におよぶ。氷河表面デブリはその厚さにより氷河の融解量を大きく左右することが知られており、その層厚分布を広域に捉えることが氷河変動を評価するうえで重要となってくる。本研究ではリモートセンシングとフィールド観測から氷河表面の地表面温度の時系列変化パターンから熱特性を評価することでデブリ被覆氷河における熱特性(≒デブリ層厚)の分類を行った。解析結果からは流域のデブリ氷河において、デブリ層の厚い下流域、から薄い中流域にかけて明瞭に区分することができ、デブリ層厚と温度の時系列変化パターンに明瞭な関係が見られることがわかった。また、一般的に光学衛星画像からは識別の困難なデブリ被覆域と氷河外の境界も明瞭に区分ができていた。また、フィールドにおける地表面温度の時系列変化からはデブリ層の厚い地点と薄い地点にて地表面温度の変化パターンに明瞭な変化が見られた。発表ではそれらの地表面変化パターンとデブリ層厚に関しての検討結果に関しても報告する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299859706280704
  • DOI
    10.14866/ajg.2024s.0_234
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ