日本で栽培される東京都薬用植物園由来のセリ科薬用植物「藁本」<i>Ligusticum sinense</i> は中国の危急種 (VU)「天目当帰」<i>Angelica tianmuensis</i> に当たる

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書誌事項

タイトル別名
  • <i>Angelica tianmuensis</i> (<i>Umbelliferae</i>/<i>Apiaceae</i>) Cultivated in Medicinal Plants Gardens in Japan

抄録

<p>筆者は東京都薬用植物園で栽培中の Ligusticum sinense Oliv. の個体を入手し,岩手医科大学薬用植物園で栽培し調査したところ,この植物はAngelica tianmuensis Z.H.Pan & T.D.Zhuang であると同定できた.A. tianmuensis(中国名:天目当帰)は中国浙江省天目山に生育する危急種 (VU) とされる.東京都薬用植物園の栽培品は,同種の発見以前の1982 年に浙江省に隣接する江西省の廬山植物園との種子交換によって得られた種子を育成したものである.廬山近郊の L. sinense 採集品を標本画像で調べると A. tianmuensis が混ざっていることがわかった.東京都薬用植物園の栽培品の同定を示すとともに,廬山近郊は A. tianmuensis の新たな分布地であることをも併せて報告した.</p>

収録刊行物

  • 植物研究雑誌

    植物研究雑誌 99 (2), 85-91, 2024-04-20

    植物研究雑誌編集委員会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299903955026816
  • DOI
    10.51033/jjapbot.id0199
  • ISSN
    24366730
    00222062
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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