単回使用毫鍼に関する材料学的調査 第1報

DOI
  • 佐藤 義晃
    てくてく治療院 病鍼連携連絡協議会
  • 小濱 和之
    地方独立行政法人京都市産業技術研究所
  • 糸井 信人
    病鍼連携連絡協議会 糸井鍼灸治療院 Cubic Lab.
  • 松井 敬宏
    病鍼連携連絡協議会 まつい鍼灸治療院
  • 谷口 美保子
    病鍼連携連絡協議会 ICM 国際メディカル専門学校
  • 石井 祐三
    病鍼連携連絡協議会 東北大学 大学院 医学系研究科 東北大学 地域総合診療医育成寄附講座
  • 松本 美由季
    病鍼連携連絡協議会 昭和大学医学部 リハビリテーション医学講座
  • 長谷川 尚哉
    病鍼連携連絡協議会 大磯治療院 ほんあつ治療院

書誌事項

タイトル別名
  • - 無負荷時の機械的特性と品質安定性について -

抄録

【目的】単回使用毫鍼の品質に関する先行研究は鍼尖・鍼体で不良が見られた昭和 50 年代に実施され、現在は少ない。製造技術や品質管理は進歩し、改善が推測される。本研究は単回使用毫鍼の機械的特性の現状を明らかにすることを目的に実施した。<br> 【方法】試料はステンレス製5種(A ~ F)と銀製1種(G)の50mm20号鍼を各20 本選定した。まず重量などを測定し、機械的強度を4本1組で精密万能試験機(AG-250kNI M1)にて3点曲げ試験で測定した。試験は、鍼体と鍼柄を切断し、鍼体に対して支点間距離 17mm、ロードセル容量 5kN、押し込み速度 2mm /min で実施、鍼体 1 本当たりの最大曲げ応力を算出した。<br> 【結果】測定結果は試料の順に平均値 を示す。重量(g)は A:0.0628、B:0.1953、C:0.1756、D:0.2046、 E:0.1915、F:0.1865、G:0.1898。全長(mm)は A:70.281、B:68.397、C:68.120、D:67.921、E:68.048、 F:67.532、G:68.391。鍼体長(mm)は A:49.770、B:48.347、C:48.268、D:47.803、E:47.838、F:47.607、 G:48.295。鍼柄長(mm)は A:20.511、B:20.050、C:19.852、D:20.119、E:20.210、F:19.925、G:20.096。 機械的強度(MPa)は A:3036.6、B:4863.0、C:3761.2、D:3612.6、E:3859.6、F:2890.4、G:1269.6 となった。 <br>【考察・結語】現在の単回使用毫鍼は、先行研究時に比べ鍼全長・鍼柄長の精度が向上していた。 重量に関しては品質安定性の評価の基礎となるデータを得、また今回の鍼の機械的強度を求める 測定法は汎用的で製品特長を反映しうる精度の高い手法であると考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299903955045376
  • DOI
    10.32255/jjsop.48.2_95
  • ISSN
    24345644
    21875316
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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