事業場における認知症に関する取り組みの実態と産業看護職の認識

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書誌事項

タイトル別名
  • The Current Situation of Dementia-related Efforts in Workplaces and the Recognition of Occupational Health Nurses : OHN
  • Focus on the Provision of Dementia-related Topics in Health Education
  • ─健康教育の際の認知症に関する話題提供に焦点をあてて─

抄録

<p>目的:行政による認知症対策を事業場との連携により推進させるうえでの可能性を検討するため,事業場での認知症に関する取り組みと産業看護職の認識の実態を明らかにするとともに認知症に関する取り組みのうち「健康教育の際の認知症に関する話題提供」の実施と関連する要因を明らかにする.</p><p>方法:関連学会名簿,企業名鑑より無作為抽出した産業看護職を対象に無記名自記式質問紙調査を実施した.調査内容は,産業看護職と所属事業場の特性,事業場における認知症に関する取り組みの実態と産業看護職の認識,産業看護職の保健活動の現状と健康課題に対する認識とした.</p><p>結果:産業看護職の約6割は認知症に関する教育を必要と思う一方で,健康教育の際に認知症に関する話題提供をしている者は12.8%であった.話題提供する群はしない群に比べて看護職の配置人数が有意に多く,看護職自身および労働者に認知症に関する知識がないと思う者,認知症予防に関する取り組みの優先順位を1~7位とした者,認知症予防に関する教育の必要性があると思う者の割合が有意に高かった.</p><p>考察:産業看護職が本来の職務を遂行するなかで認知症予防対策を実現可能なものにするための方策として,顕在化している健康課題へのアプローチと連動させた支援が有効である可能性が示唆された.事業場において認知症予防対策に取り組む意義を明確にするとともに,地域・職域連携の制度や体制整備の検討が今後の課題であると考える.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299926126163584
  • DOI
    10.20746/jachn.27.1_23
  • ISSN
    24320803
    13469657
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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