新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)における全自動遺伝子検査装置の性能評価と臨床検体を用いた検出感度比較

DOI
  • 小山 郁子
    国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院診療部臨床検査科
  • 佐藤 真由美
    国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院診療部臨床検査科
  • 山口 真裕子
    国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院診療部臨床検査科
  • 菅原 拓也
    国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院診療部臨床検査科
  • 松尾 崇史
    国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院診療部臨床検査科
  • 笠井 隆之
    国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院診療部臨床検査科
  • 三好 菜摘
    国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院診療部臨床検査科
  • 住友 みどり
    国家公務員共済組合連合会横浜南共済病院診療部臨床検査科

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of analyzers for severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 gene: TRCReady-80<sup>®</sup>, GeneXpert<sup>®</sup>, and TaqPath<sup>®</sup>

抄録

<p>我々はSARS-CoV-2遺伝子検出機器2種類,および外部委託検査の性能評価を行った。機器は,TRCReady-80®(TRC),GeneXpert®(GX),外部委託検査はTaqPath reagents(TaqPath)である。検出限界の確認にはEDX SARS-CoV-2 Standard®を生食で希釈し,4.3,17,34,43,170,340,1,700 copies/mLの試料を作成した。各試料はTRCとGXで測定し,検出限界はそれぞれ430 copies/mLと170 copies/mLで,GXの検出限界の方がTRCより低濃度だった。SARS-CoV-2非感染者15名,感染者13名を対象として鼻咽頭ぬぐい液を採取し,方法間の一致率を確認した。被験者からスワブを2本採取し,1本はUTMブロスで懸濁後,GXとTaqPathの測定に使用し,1本はTRC専用の変性試薬で懸濁した。TRCとGXは当日に測定し,TaqPathは翌日に測定した。非感染者検体は全て陰性だった。感染者の結果はGXで全て陽性であったが,TRCとTaqPathはいずれも3件の陰性,10件の陽性であった。GXとの判定不一致例のCt値は35以上だった。この乖離は,機器の検出感度の差異や,サンプル中の遺伝子の断片化によって引き起こされたと考えられる。我々は機器の特性を知って分析機を選ぶ必要がある。</p>

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 73 (2), 301-307, 2024-04-25

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299926126173056
  • DOI
    10.14932/jamt.23-53
  • ISSN
    21885346
    09158669
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ