脾臓摘出術後に脾静脈血栓を生じた巨大脾血管腫の1例

DOI
  • 丸田 祥平
    埼玉医科大学総合医療センター肝胆膵外科・小児外科
  • 牟田 裕紀
    埼玉医科大学総合医療センター肝胆膵外科・小児外科
  • 小高 明雄
    埼玉医科大学総合医療センター肝胆膵外科・小児外科
  • 井上 成一朗
    埼玉医科大学総合医療センター肝胆膵外科・小児外科
  • 竹内 優太
    埼玉医科大学総合医療センター肝胆膵外科・小児外科
  • 駒込 昌彦
    埼玉医科大学総合医療センター肝胆膵外科・小児外科
  • 小暮 亮太
    埼玉医科大学総合医療センター肝胆膵外科・小児外科
  • 別宮 好文
    埼玉医科大学総合医療センター肝胆膵外科・小児外科
  • 朴 英智
    医療法人豊仁会三井病院総合外科
  • 秦 怜志
    医療法人豊仁会三井病院総合外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Postoperative Splenic Vein Thrombosis of Giant Splenic Hemangioma

抄録

<p>脾臓摘出術後の重篤な合併症として門脈・脾静脈血栓症が知られている.症例は10歳女児.転倒し腹部打撲後に前医へ救急搬送となった.腹部造影CTで巨大脾血管腫が疑われたが悪性疾患の可能性も考慮し,待機的に脾動脈塞栓術を施行し,腹部造影CTで腫瘍径,門脈径,脾静脈径の縮小を確認後,脾臓摘出術を施行した.術後6日目の腹部造影CTで脾静脈血栓を認めた.加えて血小板数の上昇を認めたため,アスピリン4 mg/kg/日の内服を開始した.その後,血小板数は低下傾向となり,術後25日目の超音波検査で脾静脈血栓の消失を確認でき,幸い門脈血栓症に至ることはなかった.小児における脾臓摘出術後門脈血栓症の報告は少ないが,脾摘後脾静脈血栓症がみられた症例ではその可能性を念頭においた周術期管理が望ましいと考えられる.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299926126261376
  • DOI
    10.11164/jjsps.60.2_166
  • ISSN
    21874247
    0288609X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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