大麻取締法改正の意義を考える

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タイトル別名
  • タイマ トリシマリホウ カイセイ ノ イギ オ カンガエル

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抄録

<p>近年,わが国では若年層における大麻乱用の拡大が社会問題となっており,その対策が望まれている.一方,海外では大麻に含まれる成分であるカンナビジオール(cannabidiol: CBD)が小児の難治性てんかんの治療薬として使用されており,大麻を原料とする医薬品の利用ニーズが高まっている.こうした背景のもと,大麻使用に関する罰則および大麻草を原料にした医薬品の製造や,使用を認める改正大麻取締法が成立し,2023年12月13日に公布された.本稿では,大麻規制に関する変更概要ならびに将来流通が期待される大麻原料の医薬品に関する取り扱いと,その意義について解説した.今回の改正法の施行は,交付日より1年以内とされており,大麻使用に対する罰則規定の変更から生じる依存症対策や社会復帰に関する問題および大麻由来医薬品の輸入,製造,流通,施用を含むスムーズな制度設計など,実際の運用面での課題への対応が必要である.</p>

収録刊行物

  • 薬局薬学

    薬局薬学 16 (1), 8-14, 2024

    一般社団法人 日本薬局学会

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