書誌事項
- タイトル別名
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- Two-Stage Esophagectomy for End-Stage Achalasia with Low Cardiac Function and Severe Malnutrition
抄録
<p>症例は75歳の女性で,嚥下困難を主訴に紹介受診し,食道アカラシアの診断となった.バルーン拡張術により食道穿孔を来したが保存加療で軽快し,症状改善後に自宅退院した.1年6か月後に症状再燃し再度受診し,CT,経口造影検査で最大径7.5 cmに拡張しS字状に変形した食道を認めた.初回の拡張術で食道穿孔を来したため,以降の拡張術はできず,筋層切開術や経口内視鏡的筋層切開術でも穿孔のリスクが高いため,食道切除を施行した.低栄養,低心肺機能を合併していたため,一期的な食道切除再建は周術期合併症のリスクが高いと判断し,2期分割手術を採用した.術後経過は良好で術後31日目に自宅退院された.退院後は食事摂取量の増加がみられ,退院1か月後で1,300~1,400 kcal/日程度の経口摂取が可能となった.食道アカラシアに対して侵襲の大きい食道切除を施行することはまれであるが,検査所見や治療経過次第で考慮すべきと考える.</p>
収録刊行物
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- 日本消化器外科学会雑誌
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日本消化器外科学会雑誌 57 (4), 169-174, 2024-04-01
一般社団法人 日本消化器外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390299981561993216
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- ISSN
- 13489372
- 03869768
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可