中枢神経系血管芽腫における最新の診療

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タイトル別名
  • Latest medical treatment for hemangioblastomas in central nervous system

抄録

<p> 中枢神経系血管芽腫(hemangioblastoma以後,HBと略す)は,WHO分類Grade1の,本来は良性とされる腫瘍である.von Hippel-Lindau(以後,VHLと略す)病患者の7割近くはHBを有するとされ,VHL病の中では一番罹患する可能性が高い.発生部位として小脳,脊髄,脳幹の順に多く,閉塞性水頭症が原因と思われる頭蓋内圧亢進症状(頭痛,嘔吐など)で発症することが多い.VHL病での症例では,脊髄などにHBが多発し,脊髄症状の悪化で徐々にADLが低下することによく遭遇する.治療の第一選択は外科的摘出であるが,摘出リスクが高い場合はγ(ガンマ)ナイフ治療も行われる.最近まで有効となる薬剤を認めなかったが,HIF-2α阻害薬であるbelzutifanが2021年8月に米国食品医薬品局(FDA)により承認された.本稿ではHB克服に向けた当科における取り組みに関しても併せて概説する.</p>

収録刊行物

  • 遺伝性腫瘍

    遺伝性腫瘍 23 (4), 127-133, 2024-04-30

    一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299981563453184
  • DOI
    10.18976/jsht.23.4_127
  • ISSN
    24356808
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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