幼若期ストレスより誘発されるアストロサイトのシナプス貪食
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- SHIGETOMI Eiji
- 山梨大学大学院総合研究部
Abstract
<p>児童虐待やネグレクトなど小児期に受けるストレスは,成人期のうつ病や統合失調症などの精神疾患の発症と関連が指摘されている.小児期のストレスはシナプスの減少や神経回路形成異常を引き起こして,その後の精神疾患への易罹患性・発症の原因の1つとして考えられている.今回,幼若期ストレスがシナプス・神経回路形成異常を起こす細胞メカニズムとして,脳のグリア細胞の1種であるアストロサイトが興奮性シナプスを過剰に貪食することが見いだされた. アストロサイトはMEGF10やMERTKといった貪食受容体を介して発達期および成体で不必要な興奮性シナプスを貪食することが示されている.今回,アストロサイトの貪食受容体発現制御メカニズムを明らかにするため,FDA承認済化合物ライブラリを用いてアストロサイト貪食を増加させる物質を探索したところ,32%のものが合成グルココルチコイド関連物質であった.合成グルココルチコイドはグルココルチコイド受容体(GR)の活性化を介して,アストロサイトの貪食受容体のうちMERTKを選択的に発現増加させ,貪食を促進させた.</p><p>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.</p><p>1) Byun Y. G. et al., Immunity, 56, 2105-2120(2023).</p><p>2) Chung W. S. et al., Nature, 504, 394-400(2013).</p><p>3) Lee J. H. et al., Nature, 590, 612-617(2021).</p>
Journal
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- Farumashia
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Farumashia 60 (5), 449-449, 2024
The Pharmaceutical Society of Japan
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390299993932695808
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
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- Abstract License Flag
- Disallowed