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- 依田 裕道
- ABB株式会社 プロセスインダストリ事業部
書誌事項
- タイトル別名
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- Traditional and State of the Art Cost Reduction Approach in Abroad
- ―5th Generation Automated Paper Testing Machine―
- ―第5世代自動紙試験機の活用―
抄録
<p>2050年までのカーボンニュートラルな日本にするために,産業界全体への生産プロセスの改善・転換のプレッシャーが年々強くなっています。また日本,そして素材産業ならではの問題として,人口の減少,魅力的なIT産業への人材流出により,素材産業は優秀な労働力を確保することが難しい状況にあります。一方で,「紙」は人に,そして環境に優しい最良の材料であり,近年の脱プラスチックの流れと新素材への期待から,今後多くの可能性を秘めた材料でもあります。</p><p>本稿では,抄紙機のCD品質の最適化を自動紙試験機で実施した事例について,ABBの最新機である第五世代自動紙試験機 Autoline-S/Lの特長を踏まえながら説明する。</p><p>抄紙機においてCD品質の安定化は永遠のテーマである。一般的かつ有効な手法としてQCSがある。QCSでは坪量,水分,灰分などの計測が可能だが,オンラインであることから直接紙に触れて計測する,強度特性は計測が出来ない。またロールに対してジグザグな計測であり,純粋なCD品質のばらつきを捉えることは出来ない。当然ではあるが,手動測定のよる紙試験では,機器や作業者数の点から,多点計測を実施することは出来ない。</p><p>ABBの第五世代自動紙試験機は,CDの複数の特性(透気度,平滑度,厚み,水分,破裂,引張,引裂,坪量など)を同時に計測することで,短時間で高精度な計測が可能である。製造直後のロールから試験片を採取し,最短10分でCD品質プロファイルを得ることが出来る。CD品質プロファイルから,プロセスの何を調整すべきか,見当をつけることが出来,ロールが製造されるたびに,適切な調整が可能となる。</p><p>過去の導入事例では,上記により生産性は1.5%向上,クレーム品は20%削減,薬品の過剰投入は5%抑制することが可能になった。また測定は完全に自動化,かつ高速であるため,計測者の人員削減という効果もあり,プロセスを改善しながら,固定費を下げることで,スムーズな投資回収を実現が可能になる</p>
収録刊行物
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- 紙パ技協誌
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紙パ技協誌 78 (4), 281-287, 2024
紙パルプ技術協会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390299993932918144
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- ISSN
- 18811000
- 0022815X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可