穿通枝を含む転位皮弁による殿部褥瘡の二期的再建:手術部位感染発生に関与する危険因子の検討

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タイトル別名
  • Risk Factors for Surgical Site Infection after Perforator-Based Transposition Flap Reconstruction for Sacral and Ischial Pressure Ulcer : A Retrospective Study

抄録

<p> 序論:殿部の褥瘡再建において,会陰部からの汚染により手術部位感染(SSI)発生のリスクは高いと考えられる。二期的再建かつ穿通枝を含む転位皮弁による褥瘡再建症例におけるSSI発生の危険因子を検討した。<br> 方法:仙尾骨部および坐骨部の褥瘡再建手術83例を対象とした。SSIによる再手術の有無に対し,年齢,性別,皮弁の大きさ,手術時間,創部の細菌種などの因子を比較した。<br> 結果:皮弁の大きさ(p=0.04,オッズ比1.03,95%信頼区間1.00~1.06),手術時間(p=0.04,オッズ比1.02,95%信頼区間1.00~1.03),メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)またはメチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS)(p=0.03),Bacteroides fragilisグループ(p=0.03)の検出が,再手術を行った群で有意に大きかった。<br> 考察・結論:皮弁の大きさと手術時間,MRSAやMRCNS,Bacteroides fragilisグループの定着がSSI発生の危険因子と考えられた。デザイン時の皮弁の大きさや手術時間延長による創汚染に注意し,徹底したデブリードマンや適切な抗菌薬選択にも配慮することが重要である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300058783914624
  • DOI
    10.57414/jjpnprs.44.4_149
  • ISSN
    2758271X
    03894703
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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