沿岸域教育実践者の「悩み」-東京湾岸ミュージアム懇談会の談話から-

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タイトル別名
  • The "Concerns" of Coastal Education Practitioners -from Discourse at the Tokyo Bay Museum Roundtable Meeting-

抄録

<p>沿岸域教育を担う博物館など活動主体の学芸員ら実践者の悩みを,東京湾岸ミュージアム懇談会での話し合いから抽出した。実践者の専門分野も活動形態もさまざまだが,次の5つの悩みは共通していた:体験をどう「学び」につなげるか;企画で意図した年齢層の人たちが来ない;改善に有用な,プログラム/展示についての率直な評価を知ることができない;体験活動後の興味のつながりがわからない;活動を主導する後継人材が現れない。これらの悩みから,ICMのキャパシティ強化に関して,次の3つの課題が導出された:活動主体内の資源キャパシティの強化(対象:活動主体内);学校教育/家庭教育との連携の構築・強化(対象:活動主体と学校/家庭の関係性);参加者とのパートナーシップの醸成(対象:活動主体と参加者の関係性)。後者2つは社会関係資本という資源キャパシティとして前者を補完する可能性がある。「社会関係資本」は,ICMのキャパシティ強化において,より注目すべき資源であろう。本懇談会のように実践者同士が話し合う場は実践者のキャパシティ強化に貢献するものの,実践者がこうした場に参加して率直に意見交換するためには,活動主体の組織的制約を超えるための支援が必要である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300080901249408
  • DOI
    10.57296/jaczs.36.4_35
  • ISSN
    24369837
    13496123
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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