同期下カルディオバージョンの判断に悩んだ不整脈源性右室心筋症合併妊娠の1例

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タイトル別名
  • A challenging case of pregnancy complicated by arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy requiring synchronous cardioversion

抄録

<p> 症例は37歳女性,4妊3産.3回の出産は心血管症状を認めず経過したが,3回目の出産後の精査にて不整脈源性右室心筋症と診断され,経過観察となった.</p><p> 妊娠28週2日,「動悸,意識が遠のく」ことを主訴に当院救急外来を受診した.7秒間程度の一過性の意識消失を頻回に繰り返し,心電図では非持続性心室頻拍を認めた.心室頻拍は持続性となり,血圧が低下しアミオダロンを静脈投与した.転院は困難と判断し,全身麻酔下緊急帝王切開を実施した.持続心室頻拍開始から143分経過後の娩出直後に同期下カルディオバージョンを実施し,洞調律に回復した.手術後,高次医療施設に転院した.</p><p> 振り返って考えれば,本症例ではアミオダロン投与時点で血圧が低下しており,この段階で同期下カルディオバージョンを実施するべきであった.我々周産期に関わる医療者は同期下カルディオバージョンのタイミングに関しては熟知しておくことが望まれる.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300091973007104
  • DOI
    10.34456/jjspnm.60.1_137
  • ISSN
    24354996
    1348964X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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