候補標準物質を用いる中鎖塩素化パラフィン分析法の比較研究

DOI
  • 羽成 修康
    産業技術総合研究所計量標準総合センター物質計測標準研究部門有機組成標準研究グループ
  • 中野 武
    大阪大学環境安全研究管理センター

書誌事項

タイトル別名
  • A Comparative Study of Analytical Methods for Medium-Chain Chlorinated Paraffins Using a Candidate Reference Material

抄録

<p>近年注目されている塩素化パラフィンのなかでも,中鎖塩素化パラフィン(MCCP)に関する分析法の比較研究を実施した.MCCP分析法の比較が簡便となるよう炭素数14〜17のアルカンを一定量ずつ混合した後,塩素の導入により調製したMCCP合成品を分析試料とした.別途,同族体組成比を明示した共通の定量用標品も準備し,19の参加機関と共同分析を行った.参加機関は,液体クロマトグラフィー質量分析法,ガスクロマトグラフィー質量分析法や加熱脱離質量分析法を用いてMCCP分析結果を報告した.結果として,MCCP総量は0.34 g g−1〜1.34 g g−1と報告され,全参加機関の変動係数は42% であった.定量用標品中のMCCP存在比が低炭素数に偏っていたが,幾つかの分析法の傾向を把握できただけでなく,標準物質の候補品(本分析試料)中のMCCP同族体組成も評価できた.この活動の継続により,さらなるMCCP分析法の課題解決が期待できる.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 73 (4.5), 213-218, 2024-04-05

    公益社団法人 日本分析化学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300147448104448
  • DOI
    10.2116/bunsekikagaku.73.213
  • ISSN
    05251931
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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