dPCRによるStage IV 大腸癌の 転移巣別ctDNA検出に関する研究

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タイトル別名
  • Use of digital PCR to detect variability in circulating tumor DNA level among colorectal cancer patients with different metastatic sites

抄録

Circulating tumor DNA (ctDNA)は腫瘍から血中に放出される腫瘍特異的DNAであり新たなバイオマーカとして注目されているが、癌種や転移臓器による検出率の違いも報告されている.検出が困難である大腸癌の肺転移及び腹膜播種を含めた各転移臓器を有する症例をdigital PCR (dPCR)を用いてctDNAの検出が可能かを検証した.原発腫瘍組織をnext generation sequenceで解析し同定された変異から症例特異的変異を選択しdPCRを用いて血中よりctDNAを検出した.対象は肝転移3例,肺転移4例,リンパ節転移1例,腹膜播種2例である.肝転移と比較し非肝転移の変異アレル頻度は低い症例が多かった (肝転移vs非肝転移, 13.1 [0.35 - 22.3] vs. 0.1 [0 - 5.2], p = 0.11)が,転移巣に限らず全例でctDNAが検出できた.dPCRを用いた高感度検出法は転移臓器によらず大腸癌の微小転移を検出可能であり,遠隔転移を有する大腸癌に対して当検出システムを使用すればctDNAを臨床応用できる可能性がある.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300147448109440
  • DOI
    10.24750/iwateishi.76.1_9
  • ISSN
    24340855
    00213284
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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