観血的脱臼整復術が必要であったMonteggia骨折(Bado分類 typeIII)の1例

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抄録

<p>観血的脱臼整復が必要であったMonteggia骨折の1例を経験したので報告する.症例は6歳 女性.スケボー中に転倒し左手をついて前医を受診した.Monteggia骨折の診断で当院へ紹介となった.鎮静下に徒手整復を試みたが整復は困難で,観血的に整復を行う方針とした.外側アプローチで長橈側手根伸筋と腕橈骨筋の間に橈骨頭が穿孔し外側に脱臼しており,筋膜を近位に切離延長し橈骨頭を整復した.整復後に亜脱臼がみられ輪状靭帯が関節に嵌頓していたため,輪状靭帯を縦切し橈骨頭を整復した.尺骨は粉砕しており,Kwire 2本を髄内釘として整復した.術後5ヶ月で骨癒合が認められ抜釘を行い,肘関節の可動域は伸展10°,屈曲150°回内80°回外90°であり脱臼の再発はない.亜脱臼位のMonteggia骨折は断裂していない輪状靭帯により整復が困難になっている可能性が考えられる.輪状靭帯の陥入の可能性を念頭に置き,橈骨頭の完全な整復位が得られているかを慎重に評価する必要がある.</p>

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  • CRID
    1390300147449632768
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.161
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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