外傷治療でポリエチレン製ケーブル使用後に発生する骨皮質の変化と影響について

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抄録

<p>インプラント周囲骨折や大腿骨骨折に対してポリエチレン製ケーブルを使用し,ケーブル直下の骨の骨萎縮が高頻度に生じることが報告されている.ポリエチレン製ケーブル使用例で偽関節を生じた症例を経験し,今回インプラント周囲骨折を含む大腿骨骨折で使用した33例について術後骨萎縮及び骨癒合の関係性について検討する.症例は男性7例,女性26例であり,骨折部位は大腿骨インプラント周囲骨折21例,転子下骨折10例,骨幹部骨折2例で,セメント使用例が7例であった.骨萎縮を生じた症例は24例であり,転子下骨折(100%),セメント非使用例(85%)が骨萎縮の頻度が有意に高い結果であった(p<0.05).一方で骨萎縮と骨癒合(偽関節15%)には関連はなかった(p=0.29).これまでの諸家の報告と同様に骨萎縮は高頻度生じるが,骨癒合との関連性は認められず,骨萎縮が生じた場合も経過をみることが可能であると考えられる.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300147449641728
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.40
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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