脛骨粗面下骨切り術後1週で脛骨粗面から関節面に至る骨折を生じた1例

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抄録

<p>【背景】内側楔状開大式脛骨粗面下骨切り術(Open Wedge Distal Tibial Osteotomy;OWDTO)の合併症の一つとして脛骨粗面での骨折がある.今回,術後に脛骨粗面だけでなく関節面に及ぶ骨折を生じた症例を経験したので報告する.【症例】63歳男性.168cm,90kg.右変形性膝関節症に対しOWDTOを施行した.術後3日目でせん妄症状が出現し,患側に全荷重負荷がかかった.X線で脛骨粗面から関節面に至る骨折を認め,術後10日で脛骨粗面部の骨接合を追加した.後療法は通常より遅らせた.【考察】脛骨粗面より関節面に及ぶ骨折は過去に報告を認めない.本症例ではAPスクリューの挿入位置不良と,術後早期の全荷重負荷が脛骨粗面骨折を引き起こし,かつ脛骨粗面部の厚みは十分であったため結果的に関節面に至る骨折となったと考える.【結語】OWDTO後に,脛骨粗面より関節面に及ぶ稀な骨折を経験した.APスクリューの挿入位置と術後早期の過度な荷重が今回の骨折に影響している可能性が示唆された.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300147449654784
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.98
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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