人工膝関節全置換術後のCPAK分類と疼痛・ADL・膝関節可動域の関連

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抄録

<p>近年,下肢coronal alignmentを脚の内外反(aHKA)と膝関節面の傾斜(JLO)に基づいて分類するCPAK(Coronal Plane Alignment of the Knee)分類が提唱された.人工膝関節全置換術(TKA)術後1年時のCPAK分類と,疼痛やADL,膝関節可動域との関連を調査した.【対象と方法】対象は2019年3月~2022年2月に当院で初回TKAを施行し,1年以上経過観察できた86膝.術前と術後1年の全下肢X線写真からmLDFA,MPTAを計測してaHKA(=MPTA-mLDFA),JLO(=MPTA+mLDFA)を算出し,術前後のCPAK分類をphenotypeⅠ~Ⅸに分類した.術後1年のVAS,JKOM(項目Ⅱ,Ⅲ)を用いて,各phenotype間の疼痛やADL,術後1年の関節可動域を比較した.【結果】術後CPAK分類は,Ⅰ:11膝,Ⅱ:7膝,Ⅲ:1膝,Ⅳ:29膝,Ⅴ:25膝,Ⅵ:5膝,Ⅶ:3膝,Ⅷ:5膝,Ⅸ:0膝だった.各phenotype間でVAS,JKOMを比較したが有意差は認めず,術後1年の膝伸展角度のみⅤよりⅠが不良であった.【考察】mechanical alignmentの手技ではCPAK Ⅴを目指すが,術後Ⅰとなった場合膝伸展が不良となる可能性があるので,脛骨componentを過度に内反設置にしない方が良いかもしれない.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300147449666944
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.253
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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