51歳で手術を施行した大腿四頭筋拘縮症の1例

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抄録

<p>大腿四頭筋拘縮症は1973年に山梨県での多発が報じられた.その後,全国で調査が行われ,乳児期の筋肉注射の続発症であることが分った.1970-80年代に予防啓蒙が行われ新規発生は激減した.症例:51歳,女性.2歳頃,歩容異常を認め,近医で左大腿四頭筋拘縮症の診断.中学生から腰痛と左殿部痛があり,28歳で第4/5腰椎椎間固定術を受けた.45歳頃,腰痛増強,左股関節痛出現,近医で左変形性股関節症の診断.48歳頃から腰痛と両股関節痛が続き,歩行障害が増強(歩行可能距離100 m).51歳で当園を紹介された.歩容は股関節屈曲・骨盤前傾・腰椎前弯増強.膝関節屈曲は,股関節最大屈曲時は両側155°,股関節伸展時は右105°/左25°であった.直筋型と診断し,重度である左側の大腿直筋切離+腸脛靭帯切離を施行.術後は股関節伸展時の膝屈曲が135°に改善.腰痛,股関節痛は軽減し,1 km歩行可能になった.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300147449670016
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.266
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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