右上肢麻痺を来し頚椎疾患と鑑別を要した帯状疱疹後髄節性運動麻痺の一例

DOI
  • 眞島 新
    地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館整形外科
  • 馬場 覚
    地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館整形外科
  • 林田 光正
    地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館脊椎外科
  • 吉川 正章
    地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館脳神経内科
  • 高島 洋
    地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館脳神経内科
  • 前 隆男
    地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館整形外科

抄録

<p>【はじめに】帯状疱疹(herpes zoster)は日常的に遭遇する疾患であり,神経分節に沿った皮疹・水泡や疼痛が特徴的な症状だが,稀な合併症として運動神経麻痺を呈することがある.今回,頚椎疾患と鑑別を要した帯状疱疹後髄節性運動麻痺(Segmental Zoster Paresis; SZP)の一例を経験したので報告する.【症例】65歳男性.右頚部~上肢の疼痛・しびれで前医を受診,頚椎後縦靭帯骨化症の診断で当科紹介.右C5~6髄節に沿った疼痛・筋力低下があり,頚椎MRIで症状に矛盾しない狭窄所見を認めた.頚椎由来の麻痺と診断し手術加療も検討したが,当院受診数日後に右C5~6領域に帯状疱疹が出現.精査の結果SZPの診断で抗ウイルス薬投与・ステロイドパルス療法を行い,症状軽快した.【結語】整形外科診療ではあまり見かけない疾患ではあるが,運動麻痺の鑑別診断としてSZPを念頭に置く必要がある.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390300147449684224
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.342
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ