書誌事項
- タイトル別名
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- Estimation of optimal city size in Japan considering agglomeration externality : focused on 13 cities
- シュウセキ ノ ガイブセイ オ コウリョ シタ サイテキ トシ キボ ニカンスル ケンキュウ : 13トシ オ タイショウ ニシテ
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説明
本稿の目的は、集積の外部性の観点から都市の便益と費用を考察し、さらに社会的最適人口を推定することである。一定の空間内に経済活動の集中現象は集積の経済によって説明できる。しかしながら、この際に、地価や物価の上昇、環境問題、混雑など、集積の不経済をもたらし、それは都市集中の遠心力として作用する。分析に当たっては日本の13都市を対象に、集積の外部性を考慮しながら総便益関数と総費用関数をOLSモデルで推定し、さらに、その結果に基づいて都市の最適規模を推定した。分析の結果、便益関数において産業の多様性と財政力指数は都市の便益を増加、また、人口密度は都市の便益を減少させている。一方で、地価と物価水準、税金は都市の費用を増加させている。これらの結果から、集積の経済を享受したい人口の過剰集中は、都市において集積の不経済をもたらすが、都市環境の整備のための公共サービスの供給によりある程度解消されているといえる。さらに、OLS分析の結果に基づき、最適人口を推定した結果、一部の都市を除く、理論に当てはまる結果は得られなかった。その原因としていくつかの研究で指摘されているのは、モデルの設定において個別都市の特化機能を十分反映するのが困難であることである。特に、本稿においては、都市圏の中心都市としての機能がバイアスの原因であると推測される。
収録刊行物
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- 青山社会科学紀要
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青山社会科学紀要 49 (1), 33-54, 2020-09-30
青山学院大学大学院経済学・法学・経営学三研究科
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390300324695982208
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- NII論文ID
- 120006891115
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- NII書誌ID
- AN00008972
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- DOI
- 10.34321/21588
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- ISSN
- 02863901
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可