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- 十時 崇彰
- 大阪医科薬科大学救急医学教室
書誌事項
- タイトル別名
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- Effects of combination therapy of antithrombin and thrombomodulin
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説明
<p>敗血症性播種性血管内凝固(disseminated intravascular coagulation: DIC)は頻度が高く致死率の高い合併症である.日本版敗血症診療ガイドラインでは敗血症性DICに対して抗凝固療法が推奨されており,アンチトロンビンと遺伝子組み換えトロンボモジュリン(rTM)が使用される.</p><p>これらの薬剤は抗凝固作用だけでなく抗炎症作用を有しており,作用機序からもアンチトロンビンとrTMの併用療法が効果的である可能性がある.基礎実験では併用療法の相乗効果が報告されているが,臨床研究では様々な報告があり一定の見解は得られていなかった.系統的レビュー・メタ解析の結果から併用療法は出血合併症を増やすことなく,統計学的に有意ではなかったものの死亡率を改善する傾向にあった.併用療法が有効な患者群の可能性として,AT活性値50%以下が一つの指標として示唆されているが,今後のさらなる検討が必要である.</p>
収録刊行物
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- 日本血栓止血学会誌
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日本血栓止血学会誌 35 (3), 399-403, 2024
一般社団法人 日本血栓止血学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390300446018613120
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- ISSN
- 18808808
- 09157441
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可