栄養・食生活分野のロジックモデルとアクションプランの例—低栄養傾向の高齢者の減少—

  • 成田 美紀
    東京通信大学人間福祉学部 東京都健康長寿医療センター研究所
  • 清野 諭
    東京都健康長寿医療センター研究所 山形大学Well-Being研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Logic model and action plan for reducing old people with low nutritional tendencies
  • 栄養・食生活分野のロジックモデルとアクションプランの例 : 低栄養傾向の高齢者の減少
  • エイヨウ ・ ショク セイカツ ブンヤ ノ ロジックモデル ト アクションプラン ノ レイ : テイエイヨウ ケイコウ ノ コウレイシャ ノ ゲンショウ

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説明

<p>目的:健康日本21(第二次)では,低栄養傾向の高齢者の割合の増加を抑制することを掲げ,65歳以上BMI 20 kg/m2以下の割合22%未満を目標とした.低栄養傾向の高齢者の割合は,後期高齢者の増加による自然増により見込まれる割合を上回ることなく抑制はできているが,この割合が更に増加することを踏まえ,引き続き対策を要する.本稿では,健康日本21(第三次)で設定された低栄養傾向の高齢者の割合の減少を達成するためのロジックモデルと介入のはしごに基づいた個別施策,アクションプランの例を示すことを目的とした.</p><p>方法:ロジックモデルの中間アウトカムは,介護予防・フレイル予防等で用いる評価指標を収集した.アウトプットは,個別施策例の取り組みが評価可能な指標例を設定した.個別施策は,国,自治体,団体等の事例を参考に収集した.</p><p>結果:ロジックモデルの中間アウトカムは,知識・スキル,行動,食欲・口腔状態,栄養素・食物摂取で構成した.ロジックモデルの個別施策を,介入のはしごのレベルに対応して示した.アクションプランの例では,フレイル予防の地域活動に会食を加え,高齢者の健康支援に配慮した多様な食品摂取ができる食事を楽しむ取り組みを紹介した.</p><p>結論:本稿で紹介したアクションプランは,高齢者の低栄養予防の戦略として適切な食事を確保できる食環境整備を行うことで,高齢者が健康と体重管理に役立てることが期待される.</p>

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