市販薬ウット<sup>®</sup>錠の大量服用により長期血中残存を認めた急性ブロモバレリル尿素中毒の1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A case of long term blood concentration remaining after treatment with bromovaleryl overdose
説明
<p>ブロモバレリル尿素の半減期は2.5時間と短いが,大量服用時は酸性胃液中で不溶性の塊を形成し持続的に吸収される。今回,ブロモバレリル尿素・アリルイソプロピルアセチル尿素・ジフェンヒドラミン塩酸塩配合錠(以下,ウット®錠)を服用17時間後に体幹部CT にて薬塊を確認できた症例を意識レベルとブロモバレリル尿素の血中濃度から考察した。症例:20歳代,男性。自宅にウット®錠の空包があり,急性ブロモバレリル尿素中毒疑いにて搬送された。入室後,腹部X線と体幹部CTにて胃内に薬塊を認めたため,消化管除染を施行した。意識レベルは第3病日から改善を認めた。後日,入室時,入室13時間後,第4および第8病日の血中濃度を測定した。第8病日の血中濃度は2.27μg/mLであり,長期的な血中残存を認めた。急性ブロモバレリル尿素中毒は,急性期離脱後も継続的な有害事象のモニタリングを実施する必要があり,患者への服薬指導や転院先への情報提供を行うべきである。 </p>
収録刊行物
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- 日本臨床救急医学会雑誌
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日本臨床救急医学会雑誌 27 (4), 552-555, 2024-08-31
一般社団法人 日本臨床救急医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390301375024931328
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- ISSN
- 21879001
- 13450581
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可