『楞伽経』「羅婆那王勧請品」32–44偈のサンスクリットテクストに関する文献批判

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タイトル別名
  • Textcritical Remarks on the Sanskrit Text of the Rāvaṇādhyeṣanāparivarta, vv. 32–44, of the <i>Laṅkāvatārasūtra</i>
  • Textcritical Remarks on the Sanskrit Text of the Ravanadhyesanaparivarta, vv. 32-44, of the Lankavatarasutra

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説明

<p> 本稿では『楞伽経』第一章「羅婆那王勧請品」の一節(32–44偈,南条校訂本8頁2行–9頁10行)を取り上げ,新たなサンスクリット校訂テクストを提示する.『楞伽経』についてはサンスクリット写本や諸版(漢訳,チベット語訳や,チベット語として残る注釈書)を参照した抜本的な校訂テクストの作成が必要となるのだが,『楞伽経』の写本としては30ほどが発見されており,それらをすべて扱うのは容易ではない.しかも,写本の多くは19世紀や20世紀の,新しい写本である.それについて,近年,Schmithausen 2020が,第8章を校訂するなか,古く重要な写本を提示した.筆者も別の章について諸写本を検討したところ,同じような結論を得た(Horiuchi 2020).むろん,校訂本としては現存するすべての資料を網羅することが理想であるが,ひとまず5つの写本(略号N4, N8, N14, N16, Ry)に基づき,蔵・漢訳も参照しつつ,上記の第一章の一節について校訂テクストを作成した.結果,南条校訂本の15箇所に対する改訂ができた.そのうち12の箇所はこれまで提示されていない全く新たな読みであり,いくつかは思想的に重要な改訂を含む.</p>

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