チャグロマダラヒラタマルハキバガ<i>Depressaria spectrocentra</i> Meyrick, 1935(チョウ目:ヒラタマルハキバガ科)の正確なタイプ産地の情報および新寄主記録について

  • 荒島 彈
    Entomological Laboratory, Kyushu University
  • 屋宜 禎央
    Entomological Laboratory, Faculty of Agriculture, Kyushu University Insect Science and Creative Entomology Center, Kyushu University
  • 広渡 俊哉
    Entomological Laboratory, Faculty of Agriculture, Kyushu University Insect Science and Creative Entomology Center, Kyushu University

書誌事項

タイトル別名
  • Type locality and new host record for <i>Depressaria spectrocentra</i> Meyrick, 1935 (Lepidoptera: Depressariidae)

説明

<p>チャグロマダラヒラタマルハキバガDepressaria spectrocentra Meyrick, 1935は,江崎悌三博士が採集した雌1個体に基づき記載された種で,国内では本州,伊豆諸島,九州で記録があるほか,韓国(済州島)でも記録されている(坂巻,2013;鈴木ら,2018;Lee and Jeun, 2023).タイプ産地については “Okinosima (a small island)”と記されているのみで,「本州(沖ノ島)」(井上,1954)や「福岡県沖ノ島」(森内,1982)など文献によって表記が異なり,どの島を指すか不明(坂巻,2013)とされていた.九州大学のコレクションを調べたところ,ホロタイプと同じ年月日に筑前沖ノ島(福岡県宗像市)で採集された個体を含む多数のD. spectrocentraの標本が見つかった.そのため,本種のタイプ産地は筑前沖ノ島であることが明らかになった.</p><p>また,本種の幼虫は海岸植物のイソギクを寄主植物とすることが鈴木ら(2018)で報告されているが,新たに同じく海浜植物のキノクニシオギクを寄主植物とすることを発見するとともに,成虫の出現時期や幼虫に関する生態情報を得た.</p>

収録刊行物

  • 蝶と蛾

    蝶と蛾 75 (3-4), 129-133, 2024-10-31

    日本鱗翅学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390301994513738240
  • DOI
    10.18984/lepid.75.3-4_129
  • ISSN
    18808077
    00240974
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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