起立性調節障害が疑われたが不適切洞頻脈と診断した一例
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- 松浦 優子
- 独立行政法人国立病院機構災害医療センター小児科
書誌事項
- タイトル別名
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- A case report of inappropriate sinus tachycardia suspected of orthostatic dysregulation
説明
<p>不適切洞頻脈は若い女性に好発し最も一般的な症状は動悸である。安静時心拍数は100回/分以上と定義されている。動悸の他にめまい,不安,疲労感,失神など様々な症状を伴うこともある。うつ病や不安症などと診断されることもあり,この疾患が過小評価されている可能性もある。病態ははっきりとは解明されてはいないが,多因子であり,自律神経機能障害が主な原因と考えられている。また除外診断をもって診断がなされる。一般的に予後は良好と考えられているが,不適切洞頻脈誘発性心筋症の小児例の報告がある。</p><p>不適切洞頻脈の患者には,しばしば生活の質に大きな影響があり,小児においては症状のため学校生活が困難となり不登校となる場合もある。そのため原因不明の頻脈をみた場合には,不適切洞頻脈を考慮し,適切な身体的,心理的介入を行うことが重要である。</p>
収録刊行物
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- 日本小児科医会会報
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日本小児科医会会報 68 (0), 82-88, 2024
公益社団法人 日本小児科医会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390302016255703936
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- ISSN
- 24359270
- 09121781
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可