大学生における「黒歴史」経験への対処プロセス
書誌事項
- タイトル別名
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- Coping processes with“kurorekishi”experiences among Japanese college students
- ダイガクセイ ニ オケル 「 クロ レキシ 」 ケイケン エ ノ タイショ プロセス
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説明
本研究では,青年が「消したい過去」という意味で用いる「黒歴史」という表現に着目し,青年が黒歴史だと思う経験の特徴,また青年が,それらの対人ストレス状況にどのように対処,認識しているのかを明らかにするためにインタビュー調査を実施した。グラウンデッド・セオリー・アプローチによる分析の結果,《失敗の黒歴史化》,《黒歴史によるダメージの蓄積》,《黒歴史経験の再構築》,《黒歴史経験の回想》という4つのカテゴリーによって黒歴史経験への対処プロセスが示され,特に黒歴史は対人関係を通じた否定的な自己の露呈,自己イメージに対する脅威がその規定要因にあることや,回避行動は,問題解決型コーピングや情動焦点型コーピングの実現可能性やリスクを考慮した上で,あえて取られていることが明らかになった。さらに,黒歴史は発達的な「危機」としてほとんどの青年が有していると,当事者に認識されていることもまた示唆された。
収録刊行物
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- 北海道大学大学院教育学研究院紀要
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北海道大学大学院教育学研究院紀要 145 185-209, 2024-12-25
北海道大学大学院教育学研究院
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390303090624057856
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- NII書誌ID
- AA12219452
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- HANDLE
- 2115/93866
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- NDL書誌ID
- 033882788
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- ISSN
- 18821669
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可