女性の健康と肥満

書誌事項

タイトル別名
  • Pregnancy and obesity

説明

<p> 産婦人科において,近年「プレコンセプションケア」が着目されている。世界保健機関(World Health Organization:WHO)はプレコンセプションケアについて「妊娠する前の女性やカップルに生物医学的,行動学的,社会的な健康介入を行うこと」と定義しており,特に女性におけるその目的は「健康状態を改善し,母子の健康状態の悪化につながる行動や個人的・環境的要因を減らすこと」である1)。そして,究極の目的は「短期的にも長期的にも母子の健康を改善すること」である。女性にとって,妊娠・出産は生涯における一大イベントである。しかし,そもそも妊娠できるのか,妊娠しても安全に妊娠生活や分娩を迎えられるのか,産後も健康を害することなく過ごせるのか,など懸念されることは多々ある。いざ妊娠したいと思ってから,あるいは妊娠してから,その時すぐに解決できない問題も少なからずある。また,そもそも現在妊娠を希望しない場合も,妊娠を希望する機会に備えた生活を行うことは,より健康な体づくりにつながる。月経が始まる思春期から月経を終える更年期まで,幅広い世代が妊娠・出産を意識して自身の体と向き合い,今から始める体づくりがプレコンセプションケアである(図1)。</p><p> 女性が自身の健康と向き合った際,身近な問題として「肥満」がある。肥満について,生活習慣病として将来的に問題を有することは広く認識されているが,特に若年女性においては,目下の問題点は体型や見た目についてのみと誤解していることもまれではない。しかし,肥満は周産期学・女性医学的にも問題を有しており,妊娠を考える女性や妊婦,そしてその児の健康や予後に影響を与えうるため,正しい知識の共有が求められる。本稿では女性の肥満について,妊娠・出産を扱う産婦人科医の視点より,プレコンセプションケアを考察する。</p><p> なお,本稿において開示すべき利益相反はない。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390303233090010496
  • DOI
    10.57444/shikokuactamedica.80.5.6_147
  • ISSN
    27583279
    00373699
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ