進行<i>EGFR</i>遺伝子変異陽性非小細胞肺癌に対する免疫チェックポイント阻害薬を用いた治療の現状と展望

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タイトル別名
  • Current Status and Prospects for Combination Therapy with Immune Checkpoint Inhibitors in the Treatment of Non-small Cell Lung Cancer with <i>EGFR</i> Mutations

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説明

<p>上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性非小細胞肺癌に対しての免疫チェックポイント阻害薬(ICI)単剤の治療効果は限定的であり,治療開発は他剤との併用へと移った.EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)耐性のEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌を対象に,プラチナ併用化学療法へICIの上乗せを検証する第3相試験(CheckMate 722,KEYNOTE-789)が実施され,両試験ともにICI併用による生存期間の延長を示せず承認に至らなかった.一方で,IMpower150試験やAPPLE試験では,プラチナ併用化学療法にICIとベバシズマブを加えた4剤併用は,EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌に対して良好な治療成績であった.さらに,韓国,中国における第3相試験(ATTLAS,ORIENT-31)では,EGFR-TKI耐性のEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌に対してプラチナ併用化学療法+ICI+血管新生阻害薬は,プラチナ併用化学療法よりも有意に無増悪生存期間を延長した.近年の臨床試験の結果から,EGFR-TKI耐性のEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌に対して,プラチナ併用化学療法+ICI+血管新生阻害薬は重要な治療選択肢である.</p>

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 65 (1), 12-17, 2025-02-20

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

参考文献 (25)*注記

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