偏光色アートを2次元で再現するシミュレーションの開発

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  • Development of a simulation that reproduces polarized color art in two dimensions

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[要旨] 直線偏光を作り出す偏光板2枚を、互いの透過軸が直交するように重ねると、入射した光は透過できないが、複屈折を持つ物質(セロハンテープ等)を偏光板で挟み白色光を透過させると、物質に色がつく。この発色は偏光色と呼ばれ、複屈折による偏光状態の変化に波長依存性があることで、2枚目の偏光板が波長の選択透過を起こすことになり、吸収された光の補色が色として認識されるためである。偏光色が持つ美しさや工作との相性の良さ、現象の不可思議さから、教育や芸術分野への展開を見据えた教材開発が成されてきた。本研究では、複数の組で任意の枚数のセロハンテープを様々な角度で貼り合わせた場合の偏光色と透過光スペクトル、諸条件を確認できる従来の3Dシミュレーションを改良した。より厳密な数値計算で、実際の偏光万華鏡のような面(座標系)全体で色を表現し、実物との比較を行える、視覚的表現の優れたシミュレーションとなった。また、透過光スペクトルの予測値と実測値の比較から、より厳密な色表現が出来ていることを示した。

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